整形外科医のコラボ

私は、睡眠姿勢については、骨格や筋肉、運動器を扱う整形外科医が担うべき仕事と考えています。そこで私は、枕や寝台の調節や睡眠姿勢の研究を全国に2万人以上いる整形外科医に理解してもらい、共同研究をしたいと切望しました。

初めて、日本整形外科学会学術総会で私は枕の発表をしました。その時、「あの寝る時に頭に敷く枕の研究ですか?」と怪訝な表情で聞かれました。その悔しさは今でも心に刻まれています。

しかし、理解してくれる整形外科医は、いつか必ず現れると信じました。何より臨床効果をこれだけあげている枕の有効性を理論的に検証できれば、誰も否定することはできまいと確信していました。

実際に徐々に理解者は現れたのです。全国に10県の整形外科病院や診療所、内科でも枕計測を行えるようになりました。

今では、「睡眠姿勢を考える会」を発足し、睡眠姿勢を中心にして患者様にとっての最良の治療とは何かを真剣にディスカッションする、整形外科医の同志十数名が集まるようになりました。

さらに、私はこれまでの整形外科医としての人生の中で、最高峰ともいえる講演の場をいただきました。それは、大学整形外科教室を中心とした脊椎クループの研究会が主催した頚椎のセミナーです。

私はこの10年間の睡眠姿勢研究を、脊椎のプロ中のプロである整形外科医150名以上の先生方を前にお話しできるチャンスを得たのです。

前日はほとんど眠れず、当日は足が震えましたが、結果は成功です。

主催者の先生方から、「誰も足を踏み入れたことのないオリジナリティの高い研究を、科学的に検証している。整形外科医は臥位姿勢についてもっと知るべきだ」といわれ、高い評価をいただきました。

この言葉に涙が出るほどうれしく、睡眠姿勢革命への闘志が奮い立つのを実感しました。